『ボーカルがある曲しか聞けない人』がいる事実と音ゲーのデザインについて
ある程度音楽をやってるとにわかには信じがたいが、
音楽を聴く=ボーカルの歌詞だけを聴き取る
という行為でしか音楽を聴けない人がそれなりにいるんだ
洋楽(歌詞が日本語以外)やインスト曲が聴けないというのは、そういうことなんだ
同じ音楽を共有できない彼らに如何に音楽を伝えよう?— 谷澤千尋 (@mix_mamoru) March 11, 2015
私のタイムラインでプチブレイクした話題。
小さいころの私はまさにこういう歌詞がないと曲が聞けないタイプでした。一番聞いていたのがJ-POPで、ちょうどモー娘。リアルタイム世代ということもあり「モー娘。に入りたい!」とかいう憧れがあった時代。
モー娘。の何に惹かれていたのかって言えばもちろん歌とダンス。そこでは「歌を聞いてダンスを見る」という部分のみに注目していたので、確かにボーカルがないと辛い聞き方かもしれないなー。
行き着くとこの動画から歌詞が無い動画になってしまうのかも?
あくまで私の場合ですが主旋律以外は全然聞こえないという感じなのです。インスト曲を聞く事はカラオケ版を聞いているみたいなスカスカ具合を感じるというか。
https://www.youtube.com/watch?v=3peJF9MdfqY
ここから段階が進むとボーカルが無いことを退屈に感じて聞けなくなるのを冒頭のツイートは『ボーカルの歌詞だけを聴き取る』と表現しているんだと思う。
私もクラシック音楽好きじゃなかったしねぇ。
そんな私がインスト曲も聞けるようになったのは音楽ゲームの影響がかなり強い。
主旋律以外の音もプレイするのがゲームなわけですから、ボーカル以外の音にも意識を向けさせられる事が非常に多く、特に興味が無くても聞き込むことに繋がりだんだんと自分好みの音が見つかりボーカルに頼らない聞き方が出来るようになる。この点はフォロワーの白壁さん(@sirokabe_)やaqmrさん(@aqmr)も指摘しています。
我々IIDXerがこの現象に陥っていないのはゲーマーだからだと思うんだよね。ゲーマーが一番耳にする音楽はゲーム音楽であり、それらはほとんどがインスト。しかもゲーム音楽はある程度インパクトのある曲をループさせて流すことが多いのでクラブ音楽と似通ったところがあるのでは?
— 白壁 (@sirokabe_) March 13, 2015
@sirokabe_ 音楽ゲームプレイヤーの場合、それに加えて、ボーカル以外のトラックもプレイ中に必然的に意識させられるのもある気がしますね。
そこがキーにアサインされるbeatmania系列は特に顕著だし、DDRとかは逆に「音要素そのままではないが、曲にあったリズム」も使える— aqmr (@aqmr) March 13, 2015
ボーカルがあったとしてもそこに手を付けずに後ろの音にキーアサインをするbeatamaniaと、ボーカル合わせでは全然ないDDRの例。
https://www.youtube.com/watch?v=uyqQS4uCR20
もちろん、この後ろの音合わせ譜面は失敗するとそういうタイプの譜面に慣れている人でも「何だコレ」になる可能性が高い。クロスビーツのそーぶれーきーんぐだぅーん!とか(配信当時からある曲なのに1分12秒あたりからが未だに何に合ってるのかわからない)。
そんな音ゲーの中でも初音ミクDIVAはボーカル合わせが基本のゲームなので、狙っている層が違ってるんだなぁ、ボカロ勢は当然として、カラオケ勢も狙ってるんだなぁという所に繋がると。
最近DIVA ACやってたんだけど、あのゲームって基本的に歌に合わせてオブジェが流れてくるんでIIDXerとしてはまずそこに違和感を覚えた。基本的にIIDXやDDRは歌詞に合わせてオブジェを置かない傾向が強く、基本的にはリズムあるいはベースの部分を叩かせることが多いので。
— 白壁 (@sirokabe_) March 13, 2015
つまりDIVA ACはボーカルしか聞けない人にアプローチした音ゲー、IIDXは伴奏部分を重視する人向けにアプローチした音ゲーとなり、前者はカラオケから音楽に触れた人、後者はゲーム音楽から音楽に触れた人へのアプローチってことになるのかな?
— 白壁 (@sirokabe_) March 13, 2015
DIVA ACの一部の曲しかやってない中で譜面と楽曲の両方で調和がとれてるなぁと思ったのが「リンちゃんなう!」って楽曲なんだけど、ニコ動を見ると「何に合わせて叩けばいいか分からない」ってコメントがあるんだよね。
— 白壁 (@sirokabe_) March 13, 2015
この曲はハードコアな高速ラップが流れる楽曲なんだけど、オブジェがハードコア高速ラップの部分ではなくて後ろの音に合わせて流れてくる。IIDXなら当たり前の譜面構成なんだけど、これがDIVA勢だと「よくわからない」ってなるあたり、ボーカルしか聞けない症候群ってのは実在するんだなあと
— 白壁 (@sirokabe_) March 13, 2015
これから新しい音ゲーを考えている人にとってはこのボーカル合わせタイプが台風の目に、つまりcrossbeats REVもボーカル合わせが基本だから行けるかも!?無理して後ろの音合わせした結果がそーぶれーきーんぐだぅーん!だけど今ならこなれてきたのでインストも行けるでしょ!!うんうん。
crossbeats REV.
ちなみに、一番最初のツイートをしたアカウントの方は私は音楽に優劣は無いと思うし、例えば小難しい音楽を聴いていたところでなんの自慢にもならないと思っている。
とのことなので「音楽は自由」という着地点。
インスト曲って何ぞや?分類してみた。|地下室TIMES
……音ゲー曲でこちらのページにある7つのテーマに当てはまる曲は全部あげられるのだろうか?……あげられそうなのあたり音ゲーマー本当何でも食べるのであった。