【Deemo】音ゲーアプリ『Deemo』レビュー 各所で大絶賛される理由
Deemo…私どうして彼の名前を知ってるのかしら…
夢の中で、
Deemoと大きな桜の樹を見ていた
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スマホ用音ゲーアプリ『Cytus』を開発していたRayarkが、新作音ゲーアプリDEEMOをリリースしました!
DEEMO Official Site
東京ゲームショーではコンセプトムービーのみ公開されていましたがようやくですねー雰囲気はすごく良かったのでどんな感じになるのかなと楽しみにしていたタイトルでしたので即ダウンロードしましたよー。現在はiOS版のみのリリース、Android版は12月中に配信予定です。配信されました!!【12月27日追記】
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今回のDEEMOはCytusとは違い、サウンドボルテックスのように奥から手前にノートが流れてくる手前スクロールタイプの音ゲーです。割とオーソドックスな作りと言えますが、何故かネットの各所で盛り上がってます。ざっと見てみてもこんな感じ。
おおむね好評価、iTunesでもかなりの良評価。嬉しい事ですが何故ここまで盛り上がっているのでしょうかね?
そこを紐解く以下ちょっとマニアックな話。
レーンの撤廃
素敵なグランドピアノ!ピアノの音が好き。
だけど……
思い出せない…何か大事な記憶を無くしている気がする……
本作のノートとバーは、ほかのゲームのように「この位置です!」という縛りが設けられていない。そのため、正確精密な操作は求められず、感覚的なタップでプレイができるのだ。
引用元:【新作情報】大ヒット音ゲー『Cytus』開発チームが送る新作『Deemo』のクオリティがハンパじゃない! [ファミ通app]
DEEMOには、レーン(ライン)の概念がありません。一応曲・譜面によっておおまかには設定されていますが、臨機応変にそのレーン数は変化するので確かに「直感的操作」と言えなくもない。
見た目は全くピアノではないのにプレイ感覚はピアノそのものという、ピアノをモチーフにし、その感覚の再現に見事成功しています。
横に広がるノート
この人と初めて会ったけど
ちっとも怖くない
通常、スマートフォンでプレイする場合は両手の親指でタップするため、画面が隠れて見にくいという問題が発生、特に同時押しをすると画面の殆どを覆ってしまいます。
それに対しDEEMOは同時押し部分のノートの横幅を広くするという対応を試みます。実際にプレイしてみると、これが地味ながら非常に効果的。指と指の間隔を離すことに成功しているため、画面が隠れにくくなります。
スコアの撤廃、精度への追求
早く大きくなって~私の背を超えていって~
DEEMOはスコアシステムを撤廃、高得点を取るという行為を無くしました。その代わりプレイの精度を求められます。
言ってしまえば、最も良い判定である『Charming Hits』をどれだけ取れるかという話ですので、判定が甘く満点スコアが取りやすかったCytusと比べると、ストイックさは上昇しています。
ゲームセンターではスコアによってランキングされていますので全く無くなったというわけではありませんが、ゲーム上では表示されませんし譜面種類別の合計ランキングとそれら全ての合計によるランキングしかないので、単曲だと重視されるのはプレイ精度となります。
なおこのプレイ精度の累積によってストーリーが進む(楽曲が解禁される)ので、全譜面をまんべんなく触った方が早く解禁されます。(プレイ精度を更新しても上がった分しか加算されず、それだったら簡単な曲で100%を取得したほうが早く解禁するので)
だんだん加速しているように見える手前スクロールの採用
眠い、
じっとしていたら十秒で眠ってしまいそう…
手前スクロールによって譜面のスピードがだんだん加速しているように錯覚させ、目線を強制的に上げています。
ちなみに最初に名前を出したサウンドボルテックスはこんな感じ。
通常この手の音ゲーは判定ライン付近を見てプレイしますが、手前に来るほど加速しているように見える手前スクロールは、ハイスピード倍率を上げれば上げるほど判定ライン付近を見ていたら次のノートに対応できなくなります。
そのため、目線を上げてまだゆっくりと流れる画面の中央付近を見るようにすることで、譜面の先を読みつつプレイしたほうが非常にやりやすくなります。
そう、手前スクロールで強制的に目線を画面中央付近にまで上げさせる事で、判定ラインが指で隠れても大丈夫なようにしているのです。
サウンドボルテックスは疾走感を生み出すために手前スクロールを採用したかと思いますが、DEEMOはやりやすさを考えた目線の誘導を行うための採用じゃないかな?
ちなみに、目線を上にあげてたらタイミングを見失って早押ししちゃうんじゃ?という疑問もあるかと思いますが、手前スクロールの加速感がその早押しもカバーしてくれているみたい。
まぁ曲をしっかり聞けば大丈夫ですけど!
乾いていて、儚く、けれどもどこか美しい世界
ここ?見たとおり、研究室よ。
…この世界のこと?バカね、何で教えなきゃいけないの?
以上のように、既存の音ゲーのルールでありながら様々な点でスマートフォンに特化した部分が見られるDEEMO。そして最も差別化が出来ているのがストーリーでしょうか。各譜面の累計プレイ精度に応じてピアノの下にある樹が成長し、物語が少しずつ進行していきます。
言ってしまえば楽曲の解禁要素に色付けしたものですが、挿入されるムービーの綺麗なBGMと可愛いイラストは私達の想像力を刺激し、メニュー画面でのちょっとしたキャラクターたちの台詞で妄想大爆発の個性的な世界観。
ハマる人はハマっちゃうねぇー。
Deemoの演奏する音楽を聴くたびに穏やかな気持になる
窓の外に出れば本当に家に帰れるの?
あなたたちが立てる音、すごく迷惑なのよ…
読み終わった本を元に戻さないなんて…Deemoってだらしないわね……
樹の芽は新しい歌を聴くとどんどん成長するようね…
高く登れば登るほど落ちたら危ないわよ、気をつけてね?
Deemo遊ぼう!あなたはお医者さん、私は患者さんね
まとめ:スマホに特化し丁寧に作られた音楽ゲーム
Cytusはスマホ用音ゲーとして新しい入力デバイスを考案していましたが、DEEMOは既存音ゲーの入力デバイスを採用しています。最初こそ「普通の音ゲー来たなー」と思っていたんですが、やってみるとよく考えて、そして丁寧に作りこまれている事がわかる出来でした。
既存のものをなぞりつつ、既存のものにはない事をする(レーンの撤廃とノートの横幅が広がる)という思い切った判断が出来るのは、「こうした方がこのゲームにとって絶対に良い」という確信を持って作られているのでしょうねー。
こんなにも製作陣の心遣いが感じられるゲームを、いつプレイするのか?
今でしょ!!(流行語)
オマケ:ノートの種類と、誤字と、エンディング曲の歌詞
オマケその1、ノートの種類。プレイしていると気が付くと思いますが、DEEMOはノートの種類が3種類あります。
まずは通常の黒いノート、押すとピアノの音が流れます。背景音でもピアノの音が流れていますので、ズレるとエコーがかかった感じになるのですぐに分かります。
黄色いノートはなぞって取ることを推奨されてますが普通に取ることも可能です。どっちがやりやすいかは各々の操作で。
白いノートは黒いノートと違ってピアノの音が流れません。いわゆる無音ノート。
「DEEMO ノートの種類」で検索が来ていたので解説してみました。それぞれ特に得点が変わるなどの変化はないようです。安心してプレイしちゃいましょう。
オマケその2で誤字発見しました。翻訳ミスに該当するかな。現在のバージョン(1.2以降)では修正済みです。
オマケその3、エンディングテーマ曲『桜色の夢』の歌詞聞き取ってみましたー。Evernoteで公開しているので下記リンクからどうぞ。
『桜色の夢』Deemo Ending 歌詞 : Evernote Web